基幹システムとは？収集運搬・処分業者へのメリットは？

収集運搬・処分業者が基幹システムを導入すると、どのようなメリットを得られるのでしょうか。ここでは、基幹システムの特徴や機能をまとめています。

基幹システムの機能について

基幹システムは、業務に関するさまざまなデータをコンピューター上で一元管理できるシステムの総称です。人間の能力では到底カバーできないほどのデータを整理・管理・最適化できるため、企業の根幹を支えるのに欠かせない存在といえます。

そんな基幹システムの機能には、販売管理、生産管理、顧客管理、勤怠管理などが搭載されているでしょう。どの業務も細かい数字やコードが必要になるため、これらをシステム化することによりミスやトラブルを防げます。

ERPとの違い

ERPは企業資源計画を意味し、事業に関するさまざまな資源の一元管理に適したシステムです。一方、基幹システムは販売管理や顧客管理などの独立したシステムのことであり、それぞれを連携するとERPと同じような機能を果たせます。

産廃ソフトとの違い

産廃ソフトは、企業から発生した産業廃棄物を適切に処理できるよう開発されたシステムです。具体的に、産業廃棄物のカテゴリや量、処理方法などの情報を管理できます。廃棄物の運搬や処理の状況も即時的に確認できるので、効率や安全性を向上したいと考えている場合にもおすすめです。

産業廃棄物管理システムの基本機能には、マニフェストの作成・管理や、廃棄物の処理内容の記録・管理などが挙げられます。また、拠点や事務所の状況を把握・管理する機能や、委託業者の許可証情報を管理する機能が備わっているシステムも存在するでしょう。

どの機能も廃棄物処理の適切な管理によって効率と安全性、確実性を高めるのに有効です。しかし、産廃ソフトには基幹システムのように、販売管理や生産管理といった機能は備わっていません。つまり、産廃ソフトはあくまでも産業廃棄物の処理を目的としたシステムであり、基幹システムは産業廃棄物に関連する業務をトータルで管理するのを目的としているということです。

収集運搬・処分業者が基幹システムを導入するメリット

情報の統合

基幹システムは業務にかかわるありとあらゆる分野のデータを管理します。部門に関係なく情報の保管・活用が可能なので、企業内で連携を図りやすくなるでしょう。また、データの一元管理は、必要な時に素早く情報を抽出できるので、データの重複や紛失などのトラブルを防ぐのにも役立ちます。

業務効率の向上

これまで従業員が手入力していたデータや書類の作成も、基幹システムで行うことが可能です。入力作業は簡略化されているため、ヒューマンエラーを防ぐのに有効でしょう。

また、個別で存在するシステムを連携すれば、片方で入力したデータがもう片方のシステムに反映されるなどの便利機能も備わっています。わざわざ個別に入力する手間がかからないので、業務負担の軽減や業務効率アップにも最適です。

業務の標準化

これまで専属性が高いと捉えられていた情報管理業務も、基幹システムを利用すれば標準化可能です。システムの導入によって業務が効率化されれば、従業員の覚えるべき知識や技術は少なくなるため、社員同士の能力差が埋めやすくなります。これにより、採用ハードルが低くなり、より多くの人材を確保できるようになるでしょう。

経営状況の見える化

基幹システムでは、商材や設備、人材といった資源の流れをチェックできます。システム内には分析ツールが搭載されており、分析・処理したデータをグラフなどの分かりやすい形で可視化可能です。即時的に統合された情報は正確性が高いため、経営状況を把握したい時に整合性の取れた情報を確認できるのは非常に嬉しいポイントです。

基幹システムを選ぶポイント

自社の業務をカバーできるか

「せっかくシステムを導入したのに、管理できない業務があった」などのトラブルを回避するためにも、基幹システムを選ぶ際は自社の業務プロセスをカバーできるかを確認してください。業界特有の業務に合わせて機能をカスタマイズできるものであれば、ほとんどの業種で使用できるでしょう。

コストパフォーマンス

導入コストと運用コストを比較し、コストパフォーマンスの高いシステムを選ぶのも大切です。基幹システムはイニシャルコストがかかるものの導入によって業務効率が上がるため、そのぶん人件費を削減できます。そのため、長期的な視点でもコストパフォーマンスが高いものかを見極めましょう。

サポート体制

システムを導入した後にどのようなサポートを実施しているかは、ベンターごとに異なります。サポート内容はもちろん、対応の素早さや信頼性もチェックしておくと良いです。