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産業廃棄物における汚泥の運搬・処理

産業廃棄物における汚泥について、種類や保管方法、運搬方法、処分方法などを、わかりやすく解説していきます。

汚泥とは

産業廃棄物における「汚泥」とは、事業によって生じる泥状の物質全般を指す言葉です。生じた物質が汚泥であるか否かを判断するための成分に関する詳細な条件は、特に設けられていません。泥状の物、つまり「ドロドロとした産業廃棄物」であれば、それは汚泥に分類されるわけです。

そして、汚泥は「有機性汚泥」「無機性汚泥」の2種類に大きく分けることができます。それぞれの代表的な汚泥は、次のとおりです。

有機性汚泥

有機汚濁された排水の処理を行う下水処理場、あるいは食品工場などで主に排出されるのが、有機性汚泥です。廃棄物処理法が制定された際の施行通知には、代表的な有機性汚濁として、次のようなものが含まれています。

無機性汚泥

土木工事現場や金属工場をはじめとする、砂・金属などの成分をたくさん含む排水の処理を行う際に排出されるのが、無機性汚濁です。廃棄物処理法の施行通知には、次のような物質が無機性汚泥の例として挙げられています。

産業廃棄物の汚泥の保管について

汚泥をはじめとする産業廃棄物を保管する際には「囲いの設置」「掲示板の設置」など、廃棄物処理法における様々な保管基準を守りましょう。特に注意したいのは、汚泥のように水分の多い産業廃棄物は、積み上げ保管が厳禁であるという点です。汚水が流出してしまう危険性があるのです。

汚泥の運搬方法

飛散や流出などが起こらないように、慎重に運搬することが求められます。次のような容器の中に詰めてから、運搬を行うようにしましょう。また、可能であれば、飛散・流出を防ぎ、かつ悪臭がもれないようにするための飛散防止用シートで荷台をカバーしておくことをおすすめします。

※ただし、タンク車などの車両を使用する場合は、汚泥を容器に詰め込む必要はありません。

汚泥の処分方法

焼却

焼却して汚泥を減量化していく処分方法です。スムーズな原料が可能で、また、焼却時の熱を発電などに利用することも可能です。ただし、処理時に燃えがらや煤塵が発生するという問題点があります。

埋立

リサイクルやこれ以上の減量化が不可能な汚泥を処分する際などに採用される方法です。処分場は「安定型処分場」「遮断型処分場」「管理型処分場」の3種類があります。汚泥の性質によって、適した処分場を選択します。

溶解

熱作用で無害化や減容化を行ったり、あるいは含有物を抽出したりしていく処分方法のことを、溶解といいます。処分の際に生じる溶解スラグは、建設資材として役立てることが可能です。

油水分離

遠心分離と金津で、汚泥に含まれる水分と油分を分けていく処分方法のことを、油水分離といいます。分離させた油分を、再生重油としてリサイクルすることも可能です。

メタン発酵

汚泥を微生物で分解させることでメタン発酵を行い、その際に発生するメタンガスを発電に利用できるようにする処分方法です。メタン発酵を行ったあとに残る物質についても、肥料や燃料などとしてリサイクルすることが可能です。

セメント原料化

下水処理場や発電所などで排出される汚泥を、セメント原燃料としてリサイクルできるようにする処分方法のことを、セメント原料化といいます。ムダなくリサイクルできるのが特徴です。

造粒固化

無機性汚泥を、骨材などとしてリサイクルできるようにする処分方法のことを、造粒固化といいます。混ぜ固めて使用すれば、様々な種類の土木資材としてのリサイクルが可能になります。具体例として、埋戻材や盛土材、路盤材、土質改良材、緑化剤などが挙げられます。

堆肥化・肥料化

主に有機汚泥を処分する際に採用される方法です。発酵させてから、堆肥や肥料としてリサイクルできるようにします。日本は現在、尿素やリン酸アンモニウム、塩化カリウムなどをはじめとする化学肥料の原料のほとんどを、輸入に頼っています。そして、それらの輸入価格が不安定な状況にあるため、堆肥化・肥料化ができるこのような汚泥処分方法に、注目が集まっています。

"叶えたいこと"から選べる
全国対応の「産廃ソフト」3選

2022年12月6日時点、Google検索で「産廃ソフト」「産業廃棄物管理ソフト」と検索した際に上位表示してきたソフト(全12P、全20P)のうち、全国対応でありつつ、参考になる事例を持つ「産廃業務一元管理ソフト」を3社選定しました。それぞれの産廃ソフトについて紹介していきます。

他部署と効率よく連携し且つ
重複業務を
最小限にしたい
なら

環境将軍 R
(株式会社 JEMS)

JEMSHP キャプチャ

画像引用元:JEMS公式HP(https://www.j-ems.jp/shogun/)

外部システムとの連携

電子契約やデジタコなど、
さまざまな外部システムと連携可能

セミオーダー対応可否

ソフトの特徴

徹底的なヒアリングをもとに、各社ごとに業務フローを作成。オーダーメイドなソフトを提供している。

スムーズに事務処理
でき、
どんな方でも
使いやすい

産廃シローほか
(株式会社エスエムエス)

エスエムエス HP キャプチャ

画像引用元:エスエムエス公式HP(https://www.sanpai.com/soft/index.html)

外部システムとの連携

自社システムと連携可能

セミオーダー対応可否


※公式HPに記載はありませんでした。

ソフトの特徴

各業務に特化したパッケージを提供。必要な用途に合わせてソフトをピックアップ。

自動化でミスを
減らして

スピードUPさせたい

むつみシリーズ
(株式会社睦システム)

睦システムHPキャプチャ

画像引用元:睦システム公式HP(https://www.mutumi.co.jp/)

外部システムとの連携

自社システムと連携可能

セミオーダー対応可否


※公式HPに記載はありませんでした。

ソフトの特徴

低コストでも安心な1年間の無料保証つき。ソフトのカスタマイズは要問合せ。

※【選定基準】
2022年12月6日時点、Google検索で「産廃ソフト」「産業廃棄物管理ソフト」と検索した際に上位表示してきたソフト(全12P、全20P)のうち、公式HPに事例が掲載されていて、全国対応であることが明記されている「産廃業務一元管理ソフト」3社。
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